土づくり・施肥管理 / アスパラガス半促成栽培

栽培に適した土とは

 

作物の栽培にはそれぞれ適した土壌というものがあります。

アスパラガス栽培では一般的には、PHは6~6.5くらいで水捌けがよくて水保ちのよい土壌などが挙げられます。

土壌分析をしてくれる専門機関では作物毎に目標数値を設けていて、各成分毎に現状を判定してくれます。

また、アスパラガスは養分を多く必要とする作物といわれていて施肥も重要になります。

私の失敗

 

途中から手伝い始めたこともあって、土づくりには関わっていません。その後も1年目の施肥管理は親に任せっきりでした。

 

1年目の結果

 

1年目を終えて土壌分析を行いました。結果をお伝えしたいところですが、数値の公表は業者さんの許可がいるようなので今回は公表を控えたいと思います。

私がアスパラを植えている場所は、田んぼだったところなので表面の土は持ち込まれた粘土質ですが基本的に砂壌土です。

この畑の分析結果で極端に低かったのは、交換性マンガン、可給態銅、可給態亜鉛、塩基置換容量(CEC)、腐植で、極端に高かったのは塩基飽和度でした。

 

可給態とは

作物が吸収できる形態の事。

塩基置換容量(CEC)とは

土が肥料を吸着できる能力。粘土や腐植が多いとCECが大きくなる。

塩基飽和度とは

塩基置換容量の内、何%が塩基で占められているかを示している。

参考文献 ルーラル電子図書館

 

この結果から分かるのは、

マンガンや銅、亜鉛といったミネラル分が不足している。

塩基置換容量が低いので塩基飽和度が高くなってしまっている。

腐植が少なく、ほとんどが砂なので保肥力がない。

 

 

1年目の対策

 

恥ずかしながら土壌分析というものを軽視していたので、土壌分析を基にした土づくりは何もしませんでした。

相変わらず施肥管理は親に任せていたので詳細は把握していません。

化成肥料や液肥を数回散布していましたが、推奨されている量までは施肥していなかったように思います。

 

 

2年目の結果

 

2年目は初収穫の年です。収穫を終え年間の収量を集計しました。

先輩農家の2年目の時の収量と比較すると、私の畑の収量は先輩農家よりも下回っていました。

全体収量よりも規格品の収量が大きく差が付けられていました。 きっと株の生育環境が良くない証です。

そこで本格的に土づくりから見直そうと土壌分析と真剣に向き合いました。

2年目の対策

 

1年目の土壌分析を基に対策を考えました。

ミネラル分の不足対策としてマンガン・銅・亜鉛の補給。

腐植の不足、CEC改善対策として動植物性の有機物の補給。

CECを高める対策として土壌改良剤の補給。

塩基飽和度を下げるために苦土の補給

以上を準備しているところです。

また、アスパラガス栽培での窒素補給は収量100㎏に対して窒素2㎏の補給が目安とされています。

有機肥料、化成肥料を収量予想から逆算して準備する予定です。

 

YouTubeで作業風景を公開しています

 
 
 

 

 

これから栽培を始められる方へ

 

少しは土づくりの重要性をお伝えできたのではないでしょうか。

畑によって土質や土壌の状態は大きく異なります。

また、栽培する作物によって適切な土質や土壌は違います。

畑と栽培する作物が決まったら、土壌分析を行って目標と現状の差を確認し、適切な対処をしてから栽培を始めることをお勧めします。

 

 

アスパラガス栽培を本格的に学べる本

 

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