アスパラガスは鮮度が重要な野菜の一つです。
瑞々しさはアスパラの特徴の一つなのですぐに食べるのが最も美味しく食べる方法です。
それでも使い切れなかったり、すぐに料理できない出来ない時は保存しなければいけません。
アスパラガスを冷蔵庫で保存する方法をアスパラ農家の視点で解説します。
アスパラガスの保存期間
すぐに食べるのがベスト
出来るだけ早めに食べるのが良いと言っても難しい時もあると思います。
私の家でも農繁期になると常に冷蔵庫にアスパラが入っている状態になります。
冷蔵庫で保存する場合
個人的な感覚でアスパラの賞味期限は購入後から長くても1週間くらいだと思います。
購入先毎の美味しく食べていただくために推奨する賞味期限を作りました。
直売所・農家直送 | 3~4日 |
スーパーマーケット (国産) | 1~2日 |
スーパーマーケット (輸入) | すぐに食べる |
直売所・農家直送
直売所の陳列の回転がどのペースで行われているかにもよると思いますが、収穫当日に陳列も可能なので購入先としては最も鮮度が高い可能性があります。
農家直送は発送のタイミングや距離で多少異なりますが、早ければ翌日、通常でも2~3日で到着するはずです。
スーパーマーケット(国産)
スーパーに陳列するまでに要する日数は気にはなっているものの、調査していないので推測になりますが、収穫後2~4日くらいではないかと思います。
スーパーマーケット(輸入)
冬になると見かけますが、鮮度としてはあれほど乾燥するほど長く保存した事が無いので収穫後どれほど日数が経っているのかわかりません。
また、私が見ている限り品質は国産基準と異なっていて国産では規格外になる品質のものが多く見受けられるのであまりお勧めできません。
アスパラガスの保存方法
アスパラの美味しさの基になっているのは、新芽であるが故の柔らかさや瑞々しさなのでそれを維持する事が重要です。
成長してしまうと表皮が固くなったり、水分や養分を使ってしまいます。
◇ 光を防ぐ
植物の成長には光が必要です。
光を防ぐことでアスパラの成長を抑制することができます。
冷蔵庫で保管するだけで効果があります。
◇ 気温を下げる
アスパラの生育適温は25℃あたりと言われています。
寒いと成長が遅くなるので常温よりも低温での保管が大切です。
◇ 乾燥を防ぐ
瑞々しさの基になる中の水分を守る事と、表皮の乾燥も防ぐ必要があります。
◇ 曲がるのを防ぐ
曲がるという事はアスパラが活動している証です。
アスパラが活動すると養分や水分を浪費してしまいます。
短期間保存する場合
穂先を上に向けて立てて保管する
アスパラを横に寝かせて保管すると穂先を立ち上がらせようとして養分や水分を浪費してしまいます。
当日食べる、もしくは翌日食べるという時はビニールやラップで包みコップや瓶などの容器に入れて立てて冷蔵庫に入れておきます。
短期間で食べる場合は、包んで立てて保管する程度の対応で良いと思います。
数日間保存する場合
少し長い期間保存する時はいくつかの処置をすると長持ちさせる事ができます。
立てて保管する(穂先を上に)
前述した通り穂先の曲がりによる養分と水分の浪費を防ぎます。
切り口を水で湿らせたキッチンペーパーなどで巻く
水を直接与えても良いのですが、水を吸って多少成長してしまいます。乾燥しない程度の軽い保水で十分です。
水を直接与える方法はあまりお勧めしませんが、全く与えないよりは良いと思います。
ビニールやラップなどで覆う
表皮の乾燥を防ぐ事ができます。乾燥を防ぐことは鮮度保持で重要なポイントです。
保存方法の重要性が分かる実証実験
「発送環境によるアスパラの違い」を調べる実験の写真を紹介します。
保存方法の重要性が確認できると思います。
保水の重要性が分かる例
採れたての状態です。
1日常温で置いた状態です。切り口を見ると乾燥具合が分かります。
同じく1日後です。水分が無くなって持ち上げるとしんなりしていました。
冷蔵保存と保湿の重要性がよく分かります。
立てて保管する重要性が分かる例
初日の状態です。
2日後です。
起き上がろうとして大きく曲がりました。特に水に浸けていた方が曲がりました。穂先も拡がってきています。
ビニールで覆っていると水を浸していなくてもしんなりすることはありません。
(※上に向かって曲がってたものを写真を撮るために寝かせて撮影)
まとめ
今回は冷蔵庫での保存を紹介しましたが鮮度が重要な作物は冷凍保存も有効だと思います。私自身は経験が無いのでご紹介できませんが、まとめて購入して食べきれない時などの保存には良いかもしれません。
アスパラを美味しく食べるためには保存方法だけでなく、購入先や選び方も大切だと思います。それについては次の記事でご紹介したいと思います。
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